天井張り替えの下地作りです。
一度張り替えられている天張り生地は純正に似た感じの短起毛。純正生地かどうか不明ですがCピラーと比較すると色は濃い目の黒です。
ボードから剥離した状態を観察すると、生地の裏にわずかにスポンジらしきものが残っています。ボードの表面はベタベタで、薄いウレタンスポンジとボンド が固まったと考えられる物質がルーフボードのFRPに染み込むように残っています。この生地はあまり伸びないようですので曲面にてテンションがかかりすぎたのでしょうね。
プロによる張り替えと聞いていましたが、どうみても耐久性には欠ける感じで、早かれ遅かれ全面的に剥がれ落ちていた可能性が高く、今回二回目の張り替えのトライは正解だと思われます。
今回は簡単には剥がれないように、まずは完璧な下地作りから開始。
スポンジだけが剥離出来るような簡単な状況ではありませんので、ボードに張り付いているベタベタの膜を必要に応じてアセトンを塗りながら、FRPの表面がキレイに見えるまでワイヤーブラシで擦って剥がします。
業者も嫌がる2回目の張り替えのためボード自体が劣化しており、ワイヤーブラシを使うとFRP表面がどうしても毛羽立ってしまいます。また、頑固にへばりついたベタベタの部分ではブラシで擦り過ぎてFRPが損傷して小さな穴が開いたりもしました。
このような場所はボンド が染み込んで接着不良を来たす可能性が高いため何らかの処置が必要ですね。
今回はボードの強度が不足している部分や穴が開いている場所にはFRPを載せ、その他荒れているだけの部分では樹脂によるトップコートで補修を行いました。
補修部分の足付けなどの作業後、最後に貼り付け時のボードへの染み込み予防のために厚くボンドを吹き付け後完全に乾燥させます。特にボンドの接着不良などは無いようで安心しました。
以上約2週間かけた下地作りがやっと完了しました。